1980年代初頭、パリ・モード界の伝統や美意識を覆し、変革をし続けてきたファッションデザイナー、山本耀司。雑誌『ハイファッション』、『ミスター・ハイファッション』、『装苑』では、山本が文化服装学院に通う学生であった1960年代後半から彼の才能に着目し取材を始めました。この本は、これまで3誌で掲載した山本耀司の記事を再編集します。'81年のパリでのデビューショー、'91年にコム デ ギャルソンと共同開催した「6.1 THE MEN」を始めとする、エポックメークなコレクションなど、独占記事や撮り下ろしのファッションビジュアルを中心に、メンズとレディスの30年間のコレクションアーカイブも網羅。学生時代の作品と卒業して一年目のインタビューも紹介。現在のクリエーションと社会に対する率直な思いを語った、最新のロングインタビューも掲載。

山本耀司:1943年東京生まれ。'66年慶應義塾大学卒業後、文化服装学院入学。'81年、パリ・コレクションに初参加。'84年、パリ・メンズコレクションに初参加、同年、株式会社ヨウジヤマモト設立。'91年、コム デ ギャルソンとの合同ショー「6・1 THE MEN」開催。'93年、ワーグナーのオペラ『トリスタンとイゾルテ』の衣装を担当。'98年、ヴッパタール舞踏団25周年で、ピナ・バウシュとコラボレーション。'99年の『BROTHER』より 、北野武監督の数々の映画の衣装を担当。2004年紫綬褒章、'11年、フランスの芸術文化勲章の最高位、コマンドゥールを受章。